プロ野球ドラフトで埼玉西武ライオンズから4位指名された沖縄県立八重山商工高校の平良海馬投手が15日、同校で渡辺久信球団本部シニアディレクター兼編成部長らから指名のあいさつを受けた。渡辺編成部長は「伸びしろだらけの選手だと思う。ローテーションに入るピッチャーに育ってほしい」と期待を寄せた。16日に契約交渉を行う。
あいさつには球団から渡辺氏のほか、編成部の前田俊郎氏と高山久氏が出席。学校側からは平良のほか、新城英人校長と末吉昇一野球部監督が出席した。冒頭を除き非公開で面談した。
面談後、報道陣の取材に応えた渡辺編成部長は「球の強さや馬力、投手が必要とするセンスと総合的に高い評価をした」と説明。平良が登板した夏の県大会1回戦をチェックした際の感想を「負けた試合ではあったが、ひと目で面白いと感じた」と振り返った。
球団については「生え抜きを大事にするチームだ。しっかりとした育成で一人前の選手に育てていく」として、平良にも「若いので慌てる必要はない。まずは2軍で1年間通して野球ができる体づくりをしてほしい」と求めた。
緊張した面持ちで面談に臨んだ平良は「実際に球団の人と会うことで、やっと自分もプロ野球に行くんだという気持ちが出てきた」と話し、表情を引き締めた。「朝から晩まで野球ができる環境にある」という渡辺編成部長の言葉が印象に残ったと話し、「しっかり練習して早く一軍で活躍したい」と抱負を語った。
この日は自身の誕生日で、面談では辻発彦監督直筆の色紙も受け取った。「一番忘れられない誕生日になると思う」と顔をほころばせた。