トンプソン氏に音楽文化賞 古典音楽研究 沖縄県内初の受賞


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 第4回JASRAC音楽文化賞の贈呈式が17日、東京都内のホテルで開催され、琉球古典音楽野村流保存会師範で音楽研究者のロビン・トンプソンさん(67)=英国出身、那覇市在住=ら3人が受賞した。地道な活動で音楽文化の発展に寄与した人を顕彰する賞で、県内からの受賞は初めて。琉球古典音楽を30年以上研究し、その成果として著書「琉楽百控(りゅうがくひゃっこう)」(2016年、榕樹書林)を発表したことが評価された。

 同書では琉球古典音楽を国内外に普及するため、工工四(三線音楽の楽譜)を五線譜に表し、曲の構造分析や歌詞の英訳を載せた。

 トンプソンさんは「琉球古典音楽は新しい曲を作ることが課題で、それに貢献できたらいい」と語った。ロンドン王立音楽アカデミー、ロンドン大を卒業、1981年に東京芸術大大学院を修了。82年から琉球古典音楽の研究を始め、作曲もしている。