キングス躍動 5連勝 名古屋Dに72―59 Bリーグ第17戦


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区1位、11勝5敗)は19日、沖縄市体育館で名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(中地区4位6勝10敗)と今季17戦を行い、72―59で勝利した。キングスは今季の名古屋Dとの4試合で全勝し、連勝を5に伸ばした。試合は接戦から始まったが、第2クオーター(Q)の素早い攻撃とリバウンドでキングスが点差を広げた。後半に入り、相手守備に攻めあぐねる場面もあったが、強みである守備で名古屋Dの攻撃を抑えて振り切った。次戦は12月2、3の両日、神奈川県の横浜国際プールで横浜ビー・コルセアーズと対戦する。

キングス 12勝5敗
72―59(19―17,24―10,13―19,16―13)
名古屋D 6勝11敗

 【評】キングスは前半、状況判断の良いパス回しからシュートにつなげ、外れてもリバウンドから得点し16点差のリードをつくる。後半は相手の好守備にボールが止まりかけたが、攻め続ける姿勢で互角に張り合った。最終盤は守備にも粘りが生まれ、名古屋のミスを誘い逆転を許さなかった。

◆反省生かされた試合
 佐々宜央HC(キングス)の話 昨日のターンオーバーや攻撃の反省が生かされた試合だった。守備でルーズな時間もあったが1試合通して59失点なら悪くない。ただ相手にゾーン守備をやられると、パニクる場面があるので修正したい。

◆守備、一枚上手だった
 梶山信吾HC(名古屋)の話 2試合通してこちらは良い攻撃リズムで戦えなかった。キングスの守備はレベルが上がっており、一枚上手だった。

◆リング下でしぶとさ/冷静かつ積極的攻撃

第2Q 名古屋Dのシュートを阻止するハッサン・マーティン(左から2人目)とヒルトン・アームストロング(右)=19日、沖縄市体育館(花城太撮影)

 18日は我慢比べの内容だったキングスが19日は、第2Qの攻撃でシュートを外してもリバウンドを奪い、二次攻撃につなげるしぶとさを発揮した。勝負どころで稼いだ貯金で接戦を制した。ゴール下で粘ったハッサン・マーティンは「リバウンドの多さは攻撃で全員が果敢に仕掛けた結果だ。守備も相手スコアラーの活躍を封じることができた」と連勝を喜んだ。

 序盤はキングスのしぶとい攻めに対し、名古屋も切り替えの早い攻撃で対抗した。18日と同じく接戦から始まったが、第2Qでキングスは「冷静さと積極さがいいバランスだった」(岸本隆一主将)。攻め急がず、素早いつなぎから得点の好機をつくった。シュートが外れればヒルトン・アームストロングらがリバウンドを奪って攻めにつなげ、第2Qだけで14点差を付けた。

 第3Q初めでリードを21点差に広げるも、名古屋がゾーン守備に切り替えると、攻撃テンポが遅れだす。それでも力を入れてきた守備で相手外国人勢に仕事をさせず、10点差以上を維持し続けた。

 アイラ・ブラウンは「テンポの速い守備をハードに行い続けることを重点にした。名古屋のメインスコアラーにシュートを打たせないということをチームで遂行できた」と攻守の出来に手応えをつかんだ様子だった。(嘉陽拓也)