那覇軍港 移設地決まらず 3者会談、浦添市長は南側案説明


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那覇軍港の浦添移設を巡る県と那覇市、浦添市の3者会談を終え、取材に応じる翁長雄志知事(中央)と城間幹子那覇市長(右)、松本哲治浦添市長=24日午後、県庁

 那覇軍港の浦添市への移設で、翁長雄志知事、城間幹子那覇市長、松本哲治浦添市長による2度目の3者会談が24日、県庁で開かれた。松本浦添市長が、市が設置した西部開発に関する懇話会(當銘健一郎座長)が10月にまとめた南側案が優位だとする報告書について説明した。この日の会談で移設位置について結論は出ず、引き続き3者で話し合っていくことを確認した。

 会談後知事は、松本市長から説明された南側案について「情熱あふれる説明だった」と一定の評価を示した。ただ、従来北側案を評価してきた県として、南側案への譲歩の可能性を問われると「これまで積み上げてきた議論や港湾のあり方もある」とし、引き続き慎重に検討していく考えを示した。

 移設位置を決定する時期についても知事は「期限を区切ると窮屈になる」と述べ、難色を示した。

 軍港の移設位置は、米軍牧港補給地区の北側案と南側案の2案。浦添市は埋め立て面積を縮小できるほか、景観の観点などから軍港と民港を一体化した南側案を評価している。県や那覇市は民港部分での物流増を見通し、北側案を推している。