県統括監「何ができるか検討」 奥区が奥港使用許可取り消しを要求


この記事を書いた人 Avatar photo 宮城 久緒
上原国定土木整備統括監(右中央)に区民決議文を手渡す国頭村奥区の糸満盛也区長=28日午後、県庁

 辺野古新基地の護岸工事で使う石材の海上搬送に奥港(国頭村)を使用しないよう区民決議をした奥区の糸満盛也区長ら役員が28日午後、県庁に上原国定土木整備統括監らを訪ね、港使用許可の即時取り消しなどを求める区民決議を手渡した。

 上原土木整備統括監は区の要請に対し「県としても地域の実情を確認して何ができるのかしっかりと対応を検討していきたい。引き続き県民にも丁寧に説明していきたい」と述べるにとどめた。要請は冒頭のみ報道各社に公開された。糸満区長によると、県から説明不足などへの謝罪もあったという。

県への要請終了後、記者団の質問に答える国頭村奥区の糸満盛也区長=28日午後2時22分、県庁

 糸満区長は決議を読み上げ「区民が意図せぬまま辺野古新基地建設に加担することになる不条理など、石材搬出が集落に及ぼす影響はあまりに多大だ。何ら対策もないまま、今後も奥港使用を継続することに強く抗議する」と指摘した。

 その上で「奥港の使用は区民の民意に背くものだ。区民の総意として、奥港使用許可の即時取り消しを強く求め、区民の総意を尊重した早急な対応と判断を強く求める」と要求した。【琉球新報電子版】