ひめゆり来館2200万人 福井の石本さんに認定証


この記事を書いた人 琉球新報社
(右から)2200万人目の入館者となった石本茉穂さんと島袋淑子館長、沖縄県女師・一高女ひめゆり平和祈念財団の仲程昌徳理事長=28日午前11時47分、糸満市伊原のひめゆり平和祈念資料館

 【糸満】沖縄県糸満市伊原のひめゆり平和祈念資料館(島袋淑子館長)は28日、1989年の開館以来の総入館者数2200万人を達成した。2200万人目となったのは、修学旅行で初めて沖縄を訪れた福井県鯖江市の県立鯖江高校2年の石本茉穂さん(16)。島袋館長は「私たちの平和への思いをつなげてくれることを願う」と、認定証と資料館のガイドブックなどの記念品を石本さんに贈った。

 2200万人目を告げられた石本さんはとても驚いた様子で、「まさか選ばれるとは思っていなかった。これからも戦争のことを学んでいきたい」と照れくさそうにあいさつした。

 元学徒の島袋館長は「私たちの体験をあなたたちには絶対させてはいけないという平和と命の尊さへの思いを受け継ぎ、みんなに届けてほしい」と話した。

 鯖江高校は今年から修学旅行先を九州から沖縄に変更した。2年生176人が3泊4日の日程で27日から来県している。28日は糸満市摩文仁の福井之塔や南城市の糸数壕なども訪れ、平和の大切さを学んだ。

 ひめゆり平和祈念資料館は1989年6月23日に開館。99年度は最高の100万6660人が来館したが近年は減少傾向にあり、2016年度は57万9865人が訪れた。