タクシー値上げ、賃金9.3%上昇 総合事務局の16年調査


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 沖縄総合事務局は30日、2016年のタクシー運賃の値上げ改定後に、タクシー運転手1人当たりの平均賃金が本島(96社)で9・31%、離島(40社)で8・81%上昇したとするタクシー事業者への調査結果を発表した。運賃値上げにより事業者の営業収入が増加した割合(平均増収率)は本島5・7%、離島7・2%だったため、平均増収率を上回って賃金が上昇した。

 運賃改定から半年間の経過調査で、タクシー運転手の平均給与月額は本島が17万5184円(運賃改定前16万270円)、離島が16万725円(同14万7711円)だった。

 16年の全国平均の給与月額26万4千円とは依然として開きがある。総合事務局陸上交通課は「まだ全国に比べて低い水準だが、運賃改定による労働条件の改善は一定の効果が見られたと思う」と述べた。

 県タクシー協会(東江一成会長)も同日、会員企業を対象とした調査結果を公表し、運賃改定後の平均給与月額は本島(93社)が9・42%上昇して17万4705円、離島(36社)が8・87%上昇して16万1864円となった。事業者の平均増収率は本島が5・5%、離島が6・2%だった。