ビルも省エネを 沖縄CO2削減協 「ゼロ」へ取り組み


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 二酸化炭素(CO2)削減に向けた事業などを行う沖縄CO2削減推進協議会(那覇市)が、エネルギー消費量の実質ゼロを目指す建物「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)」を県内で普及させる取り組みを進めている。ZEB化の実現に向けたアドバイスを行う「ZEBプランナー」として経済産業省から登録を受けており、県内の建物をZEB化する事業も始めている。

 ZEB化を実現するためには、空調や照明、給湯などさまざまな場所で省エネ化を進める必要がある。建物内の各所で使用エネルギー量を削減するために、ZEBプランナーは建築主に対して壁面や屋上の断熱、自然光の活用、発光ダイオード(LED)照明の導入などを助言する。

 建物のZEB化に向けた取り組みを進めて、50%以上の省エネを達成したことが認められた場合には、使用した費用の3分の2まで経産省や環境省から補助を受けられる。事務所棟やホテル、病院などが補助の対象となっている。

 沖縄CO2削減推進協議会は県内で、公共団体や民間企業の施設、ホテルのZEB化に向けた事業を進めている。ZEB推進専門員の養成など人材育成も実施しているほか、建物のZEB化を目指す企業などから相談も受け付けている。

 同協議会の瑞慶覧長臣代表理事は「沖縄を環境立県にしたい。ZEB化が実現したら建物のランニングコストを抑えることができる。建物にとっても、地球の環境にとってもいいことが多い」と話した。