10日に沖縄県那覇市の国際通りで開催される大運動会「オリンピース」(同実行委員会主催)の開会式で、聖火リレーが行われる。1964年の東京五輪で沖縄本島内を駆け抜けた聖火リレーの第一走者となった宮城勇さん(72)、保育園児ら10組が走者を務める。2020年の東京五輪でも沖縄での聖火リレーが実現する機運を高めたい考えだ。
オリンピースの聖火リレーが行われるのは、牧志公園から那覇市ぶんかテンブス館前までの約250メートル。午後1時にスタートする。
宮城さんらが4日、琉球新報社を訪れ、53年前の東京五輪の聖火リレーで使ったトーチやユニホームを持参し、当時を振り返った。沖縄の日本復帰前、普段は日の丸を掲揚できなかったが、聖火リレーの際は住民が沿道で日の丸を振りながら応援した。宮城さんは「やはり日本人という気持ちになった」と振り返る。一方、基地が無い平和な沖縄としての復帰は「まだ途中だ」と語る。20年の東京五輪でも聖火リレーの来島を期待し「実現すれば青少年への影響は計り知れない」と語った。
聖火リレーの2組目として、宮城さんから聖火を引き継ぐ玉の子保育園(那覇市)の仲里颯祐(そうすけ)ちゃん(6)は聖火トーチを持ち「重たい」と実感した様子。眞喜志遥(はるか)ちゃん(6)は「ゆっくり走りたい」と語った。