社会
座波幸代のワシントン報告

在沖米四軍調整官、部下のセクハラ不問 被害拡大、行政処分に

 ニコルソン四軍調整官

 【ワシントン=座波幸代本紙特派員】在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官は、部下の大佐がオーストラリアでセクハラ行為を繰り返していたことを知りながら、米海兵隊の上層部や軍の司法関係者に適切な報告をしていなかったことが6日までに分かった。

 同大佐はその後、配属になった米本土の基地で6歳の女児に性的虐待を加え、軍法会議で有罪判決を受けた。軍トップの性犯罪に対する認識の甘さが新たな性被害者を生む悪循環が露呈した。

 米軍事専門サイト「ミリタリー・ドット・コム」が海兵隊監察官の報告書などを基に報道した。海兵隊ナンバー2のウォルタース総司令官代理がニコルソン氏に対して責任問題などを個人的に確認し「適切に処理された」と述べ、処罰ではなく、行政的な処分を行ったと報じている。

 ニコルソン氏は本紙の取材に「私は彼を行政処分にしなかったこと、懲戒名簿に入れなかったことの責任を負う」と文書で答えた。

 大佐は2016年2月、6カ月間のローテーションで沖縄からオーストラリアに連絡将校として赴任したが、わずか10日余りで沖縄に送還された。その間、部下に強要してその妻のみだらな写真を送らせ、下着も要求した。オーストラリア軍幹部にその写真を見せたり、女性士官にわいせつなメールを送ったり、セクハラを続けていた。ニコルソン氏らは大佐を送還させたが、調査を行っていなかった。「冗談」という大佐の主張を信じ、大佐への申し立ては曖昧で信用性に欠けると調査官に伝えていた。

 大佐は同年4月、米ノースカロライナ州の基地に転属。部下の6歳の娘に性的虐待を加えた。