【本部】本部町の海洋博公園管理センターは8日、同公園ウミガメ館が、アカウミガメの3世代目の繁殖に成功したと発表した。同館では初で、国内でも珍しいという。
1995年にウミガメ館で生まれた雌のアカウミガメが今年5~6月にかけて産卵した。その卵から7月22日~8月1日に、飼育下で3世代目となる22匹の子ガメが生まれた。
アカウミガメの性的な成熟は20~30年かかると予想されてきた。今回は22歳で繁殖に成功し、これまでの考えを実証する結果になった。
3世代目の子ガメは現在、体長約12センチ。ウミガメ育成プールで元気に泳ぐ姿が公開されている。
飼育員の真栄田賢さん(42)は「性成熟の期間がこれまでの論文の通りであると実際に確認できた」と成果を説明した。同公園は「今後もウミガメ類の繁殖生態の謎を解き明かしていきたい」としている。
ウミガメ館は1995年4月に1世代目の交尾を確認した。同年5~9月に1世代目が産卵し、2世代目が生まれた。今年2月に2世代目の雌の性的な成熟を確認、4月に雄の個体と同居させ交尾を確認した。5~6月に計397個の産卵があった。