〝アダン葉帽子〟教えます 伊江島で25人が編み方継承


社会
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自慢の帽子をかぶり、にっこり笑顔の「伊江島アダンamuamu」のメンバー=11月30日、伊江村農村環境改善センター前庭

 【伊江】伊江村のアダンの葉で帽子を編む活動をする「伊江島アダンamuamu」のサークルのメンバーらが、10日に開催される「イージマチューパンジャまつり」に出展する作品作りに取り組んでいる。

 村では、2016、17年度に村教育委員会主催の公民館講座として、宜野湾市在住の糸数弓子さんを講師に招いた「帽子クマー講座」が開講され、延べ50人が手ほどきを受けた。講座は終了したが、アダン葉帽子の良さを知り、これからも編み続けたいとの要望があり、9月から「伊江島アダンamuamu」としてサークルを立ち上げ、週に1回、25人のメンバーが活動している。

 社会教育指導員の屋嘉比りささんは「技術の研さんの場、情報交換の場として、またこれまで伝わってきた昔の人の知恵や手法を継承する意味でも意義のある活動だと思う」と話す。

 3期生として受講した西江徳子さんは「編むことも楽しいが、世代の違うメンバーと笑い合い、語り合うのもまた楽しい」と笑顔。既に15作目を編み終えたメンバーの一人は「いつか編んでみたいと思っていたが、今回その機会に恵まれてうれしい。下処理に1カ月、そして編む時はゆっくり、丁寧に。昔の人たちの心やその頃の風景を想像しながら編んでいる。伊江島の先人たちが編んでいた手法も正しく伝えていきたい」と話した。(知念光江通信員)