会見全文/翁長知事就任3年「危険性除去は共通認識」/小野寺五典防衛相/閣議後会見(沖縄関係抜粋)/2017年12月8日


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小野寺五典防衛相

 ―昨日(12月7日)、沖縄県宜野湾市の保育園で航空機のものとみられる落下物が発見された。新たな情報と改めての受け止めを。

 「本件事案については昨日(12月7日)、宜野湾市から沖縄防衛局に対し、市内に所在する保育園の屋根に航空機の部品とみられるものが落ちてきたとの通報がありました。防衛省としてはこの通報を受け、沖縄防衛局の職員を現地に派遣すると共に米側に事実関係を照会しているところです。

 さらに昨日(12月7日)午後、沖縄防衛局長から在沖米海兵隊司令部を訪問し、早期の事実確認について申し入れを行ったところであり、米側からは引き続き事実関係を調査中であり、結果が判明次第連絡するとの回答を得ています。

 いずれにしても防衛省としては引き続き情報収集に努め、米側から詳細な情報が得られ次第沖縄県をはじめ、関係自治体にお知らせするなど適切に判断していきたいと思っております」

 ―10日で沖縄県の翁長知事が就任して3年になります。この間、辺野古の問題で訴訟が繰り返すなど、対立が続いていますが、政府として翁長知事の基地問題の姿勢や取り組みはどう評価していますか。

 「翁長知事は3年を経られて、県民からも高い支持を得られていると思います。さまざまな施策において、沖縄県のために懸命に仕事をされていると思います。その上で安全保障、自衛隊が関する基地問題ですが、翁長知事とは2度目の防衛大臣に就任した直後の今年8月に私直接、沖縄に向かいまして、知事と面談し沖縄の負担軽減について説明させていただきました。

 普天間飛行場の一日も早い返還を実現し、同飛行場の危険性を除去することが極めて重要な課題であるということは国と沖縄県の共通認識だと思います。防衛省としては、昨年末(2016年末)の最高裁判決及び昨年(16年)3月の和解の趣旨に従い、今後とも国と沖縄県の双方が互いに協力して誠実に対応し、辺野古移設に向けた工事を進めて行くことが求められると考えております。

 また同飛行場の辺野古への移設を含め、沖縄の負担軽減にかかる政府の取り組みについてはこれからも説明を尽くす努力を継続していく必要があると考えており、今後とも政府全体で連携しあらゆるレベルで沖縄県との対話を深めることが重要だと考えております」

 ―辺野古移設について協力が得られていないことについては。

 「これは普天間の危険性除去というその考えは知事も私どもも一緒だと思います。辺野古への移設については私どもはこれからも丁寧に説明をしながらご理解頂く努力を進めたいと思います」(おわり)