【宜野湾】宜野湾市野嵩の保育園の屋根に米軍機の部品が落下した問題で、被害を受けた緑ヶ丘保育園の父母会は10日、緊急の会合を開き、米軍機が園上空を飛行しないよう求める嘆願書を知事や市長らに送ることや全国から署名を集めて日米両政府に提出することを決めた。事故原因を究明するまで米軍機の飛行を止め、普天間飛行場が運用停止されるまでの期間は園上空を飛行しないよう要望する。
会合には保護者ら約50人が集まり、役員が提案した行動提起に反対する意見は出なかった。卒業生の親や近隣住民も駆け付けた。宮城智子父母会長(48)は「楽しく過ごすはずの保育園が危険と隣り合わせだった、ということにショックを受けた。基地があることの怖さを改めて突き付けられた」と声を詰まらせた。
嘆願書には保護者による手書きのメッセージを添付する。「空から何も落ちてこない平和を返して」「日米の偉い人、自分の子がその場にいたらどうよ」「方法は何でもいい。ただただ子どもたちを守ってほしい」など保護者の思いを訴える。
父母会は週明けにも、中嶋浩一郎沖縄防衛局長や翁長雄志知事、佐喜真淳宜野湾市長らに嘆願書を手渡す方向で調整する。署名は年内にいったん取りまとめて防衛局や在沖米国総領事館などに提出する予定。提出後も署名活動を続ける。
父母会の会合後、5歳と2歳の娘がいる具志堅清孝さん(38)は「飛行を止めてほしいという思いは皆同じだ。署名を集め、大勢が基地に反対していることを伝えたい」と訴えた。
神谷武宏園長(55)は「父母の強い気持ちを改めて心強く感じた。皆で乗り越えるために頑張りたい」と意気込んだ。
署名用紙は近く、園のウェブサイトでも入手できるようにする。記入後は用紙を園へ郵送する必要がある。
問い合わせは緑ヶ丘保育園父母会の電子メールmidorigaoka1207@gmail.com
<緑ヶ丘保育園父母会嘆願書>
「私たちの上を飛ばないでください!!!」
緑ヶ丘保育園 園児・保護者からのお願い(嘆願書)
12月7日(木)米軍ヘリからとみられる部品落下の事故が起こりました。今回は、子どもたちにけがもなく全員無事でした。しかし、「けが人がいなかったから良かったさぁ~」で済まされることではありません。一歩間違えれば命に関わりかねない重大事故です。
緑ヶ丘保育園は、滑走路からの直線上で、子どもたちは、「ひこうきのおなかが見えるよ~」と言うように、保育園の真上を米軍機が騒音、爆音と共に何度も飛び交う中で、園生活を過ごしているのが現状です。これは、基地があるから当たり前なのでしょうか? 子どもたちにとっていい環境なのでしょうか?
今回は、飛行禁止区域で起こった事故です。
子どもたちの命は、常に危険にさらされています。
私たちは、子どもたちを守るため、こういうことが二度と起こらないよう、下記の事項を要望致します。この事項を防衛省、ならびに米軍に対し、強く抗議、要請をお願い致します。
要望
(1)事故の原因究明、および再発防止
(2)原因究明までの、飛行禁止
(3)普天間基地運用停止までの期間の、保育園上空の飛行禁止
子どもたちの命、未来を守ってください!