給食の刃混入「人為ミス」 沖縄市謝罪、提供は継続


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 【沖縄】沖縄市越来の給食センター第2調理場が提供した給食に、スライサーの刃の一部が混入した問題などを受け、沖縄市教育委員会は11日、市役所で会見を開き、経緯と今後の対策について説明した。スライサー使用前後に職員が点検を怠ったことから、事故原因を人為的ミスとした。調理場や学校でネズミとゴキブリの死骸が発見されたことについては中部保健所に助言を求め、9日までに侵入口と見られる壁の隙間や排水口を網でふさぐなどの措置を施したという。今後も給食の提供を継続する。

 狩俣智教育長は「児童、保護者に多大な心配をかけ心よりおわびする」と謝罪した。「原因の所在を明らかにして厳正な処分を行うほか、衛生管理体制を強化する」と述べ、関わった第2調理場の職員2人と学校給食センター所長、教育長の処分を行うと説明した。

 各案件で保護者や県教委への説明、報告を怠った理由については、県の手引きなどマニュアルに無い対応を迫られたことを挙げた。今後独自の条文を付け加える方針を示し「マニュアルの趣旨は何かという根本から学習する研修も必要だと反省している」と話した。

 スライサーを使用する前後に複数人で刃の状況を確認する「クロスチェック」を導入するほか、職員の緊張感を保つため来年3月までは毎週1回、所長が調理場職員に訓示を行う。
 保護者への対応については、12日に市内16小学校、8中学校の全保護者におわびの文書を郵送するほか、今後第2調理場から給食を提供している8校でそれぞれ保護者説明会を開く。