オスプレイ撤去を 墜落1年、名護抗議集会に3000人


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「ガンバロー」と団結を新にする参加者ら=15日7時58分、名護市の21世紀の森屋内運動場(花城太撮影)

 【名護】2016年12月13日に名護市安部で米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが墜落した事故から1年となるのに合わせ「欠陥機オスプレイ墜落から1年! 抗議集会」(辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議主催)が15日、名護市の21世紀の森公園屋内運動場で開かれた。県内外、国外から約3千人(主催者発表)が参加した。安部への墜落後も多発する米軍機事故に「我慢は限界だ」としてオスプレイ撤去や米軍普天間飛行場の閉鎖、所属全機の飛行停止などを訴えた。

 宜野湾市の普天間第二小学校への窓落下事故や同市内の保育園への部品落下、東村高江での米軍ヘリCH53Eの不時着・炎上など県民の生命を脅かす米軍機の事故が絶えない現状を厳しく糾弾した。
 参加した市民からは「原因究明のないまま、政府は飛行再開を追認し、また事故が起きる。事故のたびに負担軽減と再発防止を繰り返し約束するが何も変わらず、憤りしかない」と米軍に追従する日本政府への怒りの声が相次いだ。
 集会は(1)オスプレイの早急な撤去と普天間基地の全機飛行停止(2)在沖海兵隊の撤退と基地の大幅な整理縮小、辺野古新基地を断念し県内移設によらない普天間基地の閉鎖・撤去(3)日米地位協定の抜本的改定-を決議した。市民はつないだ手を掲げてガンバローを三唱し、連帯を確認した。
 稲嶺進名護市長は「安部に墜落してから8カ月の間にオスプレイは緊急着陸を含め7回も事故を起こしている欠陥機だ。これからも起きるとしか思えない」と批判。「普天間は閉鎖して県外、国外移設してもらう。辺野古は造らせない」と述べ、新基地建設反対の意思を強調した。
 東京に出張中の翁長雄志知事に代わり出席した富川盛武副知事は「事故が繰り返し発生し、県民の怒りは限界に達しつつある。国は県の指導を一切無視し(新基地)建設を強行し、工事が順調に進んでいるかのように見せようと躍起になっているが、(現状は)後戻りができない状態に至っていない。あらゆる手段を用いて、新基地は造らせないという公約実現に不退転の決意で取り組む」などとするメッセージを代読した。
 オール沖縄会議の高良鉄美共同代表は「これが復帰45年の沖縄か。沖縄が平和に生きる権利を訴えよう」と呼び掛けた。県内各地域の島ぐるみ会議代表や国会議員らも登壇した。

英文へ→Nago protest gathering of 3000 demands Osprey removal from Okinawa