キングス、西宮圧倒 84―68 連勝10に伸ばす Bリーグ第22戦


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第4Q 西宮のドゥレイロン・バーンズの攻撃をダブルチームで抑えるキングスのアイラ・ブラウン(中央)とヒルトン・アームストロング(右)=16日、沖縄市体育館(花城太撮影)

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは16日、沖縄市体育館で西宮ストークスとホーム1戦目(今季第22戦)を行い、84―68で勝利した。連勝記録を10に伸ばした。

 前半、一時14点差を付けたキングスだったが、次第にタフショットが相次いで点差を詰められた。後半は守備の重圧を再び上げると攻撃も勢いが出て、連続得点で引き離し勝利をつかんだ。

 17日は同体育館で西宮ストークスとホーム2戦目を戦う。(観客3594人)

キングス 17勝5敗
84―68(23―9,16―23,23―19,22―17)
西宮 5勝17敗

 【評】キングスは第1Qの激しい守備で14点差を付けるも、第2Qで西宮のゾーン守備にタフショットが相次ぎ、反撃を受けて7点差まで詰められる。後半は須田侑太郎やアイラ・ブラウンらの好守備で、西宮の外国人選手の勢いを止めて反撃に転じ、第4Qで一気に引き離した。

◆出だしの守備良かった
 佐々宜央HC(キングス)の話 出だしの守備で激しくいけたのは良かった。(点差を詰められた)第2Qのゾーン攻撃は、僕の(指示する)形を追いすぎて、駆け引きができない選手がいた。それができれば強いチームになる。選手はもっと(状況を)俯瞰(ふかん)で見てほしい。

◆経験の差が大きい
 高橋哲也HC(西宮)の話 琉球の守備のプレスどうこうでなく、アウトサイドからのシュートを増やす事とペースを上げる事を西宮ができなかった。実行する力と経験の差が大きい。今は変化の過程。17日は今日と変わったゲームをする。

◆守備修正、点差広げる
 出だしの好守で点差を広げた後、苦しい時間を迎えても、素早く修正した守備で再び流れを取り戻し、点差を広げる。キングスの勝利の原動力は強化した守備だと示した試合だった。岸本隆一主将も「守備をハードにして自分らのゲームをできるのは良い兆候だ」と頼もしい仲間をたたえた。

 第1Qは激しい守備で相手の勢いを封じて14点差を付けるも、第2Qは西宮のゾーン守備に理想とするインサイドアウトの攻撃ができず、アウトからのシュートが決まらない。さらに元キングスのドゥレイロン・バーンズの勢いを止められず7点差まで迫られた。

 それでもハーフタイムでバーンズ対策を確認した後、選手の動きが変わった。アイラ・ブラウンがバーンズへ強い重圧をかけ、ヒルトン・アームストロングとのダブルチームでミスを誘い、得点につなげた。

 歯車がうまく回り始めると、前半、マッチアップしたバーンズに「好き勝手にやらせてしまった」という須田侑太郎もインサイドへの攻撃で好アシストを見せ、西宮の守備を崩した。攻撃はパスカットされる場面もあったが、修正力の高い守備が光った内容となった。ブラウンはBリーグ通算千得点超えを達成した。

 後半、バーンズの勢いを封じたブラウンは「バーンズを停滞させつつ、他の選手に活躍させないようチーム守備を徹底したい」と17日の勝利へ意気込みを見せた。(嘉陽拓也)