「事故再発、責任誰が」保護者ら一様に反発 米軍機、監視不十分


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 【宜野湾】普天間第二小米軍ヘリ窓落下を巡り、日米両政府が学校上空を「最大限可能な限り飛ばない」と明言したにもかかわらず、米軍の順守状況を確認する体制が整っていない現状に、米軍機部品の落下があった普天間第二小と緑ヶ丘保育園の保護者からは「また事故が起きてもいいということか」「誰が責任を取るの」と反発の声が上がった。対象に保育園が含まれていないことを疑問視した。

 「私たちに我慢してくれってことだよね」。2年生の長男が普天間第二小に通う女性(39)は「(監視体制を整えないということは)米軍の好きなようにしていいよ、というメッセージにしか思えない。誰が責任を取るの、と考えると鳥肌が立つ」と腕をさすった。娘2人が通う緑ヶ丘保育園が対象に含まれていないことに「あり得ない。(落下を)なかったことにするつもりか」と批判した。

 緑ヶ丘保育園父母会長の宮城智子会長(48)は同保育園に通う5歳の長女のほか普天間第二小に通う6年生の長男を持つ。「既存の体制で事故が起こった。それを変えないということは、また事故が起こってもいいと思われているんだろうね」とため息をついた。

 本音は米軍機が一切飛ばないという確約を望むが、保育園が「最大限可能な限り避ける」対象にすら入っていないことに疑問を抱く。「当然含まれていると思っていた。(既存の取り決めを)保育園にも適用してと言いたくなるが、本当は一切飛んでほしくない」と複雑な心境を語った。

 5年生の長男と3年生の長女が普天間第二小に通う母親(37)は「息子は休み時間に運動場で遊ぶのを楽しみにしていた。『最大限可能な限り』というあいまいな表現では不安が消えない。曜日や時間を限定して飛んだり、近くを飛行する前に学校に情報提供したりできないのか」と語り、子どもたちの安全のため最低限の取り組みを求めた。一方「普通に学校生活を送るため『そこまでしないといけないのか』という気持ちになる」と話した。