地元野菜 食卓つなぐ 宜野湾・ハッピーモア 宅配事業展開へ


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宅配サービス事業の開始に向けて準備を進めているハッピーモアの多和田真彦代表=25日、宜野湾市志真志

 県産野菜の販売などを手掛けるハッピーモア(宜野湾市、多和田真彦代表)が、宅配サービス事業の開始に向けて準備を進めている。既に実証実験を行い、事業化に向けて課題を検証している。店舗まで足を運べない高齢者らに新鮮な野菜を届けることを目標に掲げている。多和田代表は「農家が心を込めて育てた野菜を、より多くのお客さまに食べてもらいたい」と語った。

 ハッピーモアの仕入れ先は小規模農家が中心で、多和田代表は「家庭菜園で野菜を栽培している農家もいる」と説明する。2008年から店舗での販売を始め、現在は千以上の農家が会員登録している。月平均で200~300の農家から作物を仕入れている。新鮮な野菜や店舗の敷地内で育てた薬草を使ったスムージーも販売している。

 宅配サービスの実現により、少量を迅速に届けるなど、商品の提供方法に多様性が出る。現在も宅配業者を使った農産品の配送を行っているが、コスト面から一度に送る量が多くなっているという。自社で宅配することで、顧客のさまざまなニーズに応じられるようにする。

 宅配サービスの開始に向けて昨年、インターンシップの学生の協力も得ながら実証実験をした。配送時間の問題や人材確保、人件費などの課題も見つかっているという。多和田代表は「事業化に向けてしっかりと仕組みづくりをしないといけない。作物が評価されることで農家の人たちを元気にすることができる」と今後の展開に期待を込めた。