沖縄県立北部病院、眼科休診へ 来月から、医師不足で


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 【名護】名護市大中の沖縄県立北部病院が、医師不足のため2月1日から眼科を休診することが分かった。知念清治院長は「医師不足が危機的状況だ。一生懸命探しているが見つからない状態だ」と述べた。北部病院では産婦人科の救急休止や外来外科診療の制限も続いており、やんばる全体で医師不足が深刻化している。

 県立北部病院によると、これまで対応していた眼科医1人が退職するため、1月31日が最終診療となる。眼科の休止で、未熟児網膜症の診断ができなくなるため、7月末までは必要に応じて名護市内の眼科医を派遣して対応することが決まっている。8月以降は白紙で、医師確保のめどが立っていない。

 未熟児網膜症は重症になると網膜剥離が起き、視力障害につながる可能性がある。過去には、眼科休診により未熟児網膜症の診断ができなくなり、30週未満の妊婦の受け入れを制限していた病院もある。

 北部病院では妊婦の受け入れの制限は現段階では行わない。知念院長は「県が全国の大学病院や施設から医師の派遣を模索しているが、後任医師の確保が非常に難しい状態だ」と話した。