屋嘉部(沖水)具志堅ジムへ 会長「5年内に世界王者」


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白井・具志堅ジム入りを決めた屋嘉部悠大(中央)と父の政倫さん(左)、「5年以内に世界タイトルを取らせてあげたい」と話す具志堅用高会長=19日、糸満市の沖縄水産高校

 ボクシングの全国高校総体8強入りなど活躍した沖縄水産高校3年の屋嘉部悠大(18)が、白井・具志堅スポーツジム(具志堅用高会長、東京)入りを決めた。具志堅会長と19日に同校で会見を開いた。高校卒業後に上京し、プロを目指していく。

 屋嘉部は「不安もあるが楽しみの方が大きい。目標は比嘉大吾選手。皆から強いと認められるボクサーになりたい」と意気込んだ。同席した具志堅会長も「会った瞬間に闘志があると直感したね。目を見れば分かるよ。5年以内に世界タイトルを取らせてあげたい」と、可能性豊かな原石との出会いを喜んだ。

 屋嘉部は那覇市出身。格闘技好きな父・政倫さん(44)の勧めで、小禄中1年のころ平仲ボクシングスクールに通い始めた。「最初はへとへとで。でも、何か楽しくて、平仲ジムの方々にいろいろ教えてもらいました」。ボクシングの実績がある沖縄水産高校に進学し、九州、全国大会を経験する中でプロへ進む気持ちが固まったという。一方、具志堅会長は県内ボクシング関係者から、屋嘉部の積極果敢なファイタースタイルの評価を聞いており、屋嘉部の所属希望を二つ返事で受け入れた。

 同ジムはWBC世界フライ級王者の比嘉大吾や長濱陸、大湾硫斗に加え、昨年末に全日本新人王ライト級王者の小田翔夢が移籍しており、屋嘉部の加入で期待値の高い選手がまた一人増えた。沖水で基本を身に付けた屋嘉部の姿に具志堅会長は「沖水の大先輩・浜田剛史さんを追い抜いてほしい」「悠大君がリングで暴れれば、大吾に近いボクシングができる」と激励した。新たな世界に挑戦する屋嘉部は「練習はかなりきついと聞いているので、今からしっかり走り込みます」と力強く語った。