キングス、苦い5連勝 Bリーグ第31戦


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区1位、23勝7敗)は28日、兵庫県の西宮市立中央体育館で西宮ストークス(同5位、7勝23敗)と今季第31戦を行い79―68で、勝利した。シーズン後半の初戦を白星でスタートさせ、連勝を5に伸ばした。キングスは攻撃のテンポの速い西宮に対し、素早いプレスからミスを誘って得点につなげ、50―32で前半を折り返す。しかし、後半は西宮が守備を修正すると、タフショットが目立ち、第3クオーター(Q)は約5分間、無得点になるなど我慢の時間が続いた。それでも持ち前の守備の堅さと岸本隆一や古川孝敏らの3点弾が要所で決まり、11点差で逃げ切った。29日も同体育館で西宮とアウェー2戦目を行う。(観客1670人)

キングス(24勝7敗)
79―68(21―13,29―19,10―15,19―21)
西宮(7勝24敗)

◆選手入れ替え時に波

 佐々宜央HC(キングス)の話 出だしでエネルギーが強くリードを取れたが、試合中盤はもたつく状況があった。守備で問題があり、安定しないことがあり、選手が入れ替わった時に波がある。(西宮の新外国人選手の加入は)対策しており、ハッサンとヒルトンがインサイドの守備で頑張ってくれた。

◆後半戦 もたもた発進

 シーズン後半に入った西宮戦で、キングスは持ち味の守備から攻撃への素早い展開でスタートダッシュを決めた。連勝を伸ばす一方で、相手に修正され始めると失速する時間帯が増える課題がこの試合でも現れた。苦しい場面で特定の選手に頼る状況が続いており、佐々宜央HCも「ステップアップしてほしい」と注文を付けた。

 前節で中地区首位のシーホース三河を破る金星を挙げ、新外国人選手2人の加入などで高さを強化してきた西宮。だが、キングスも外国人勢が力負けすることなく、相手のミスを逃さず一気に点差を引き離し前半は50―32で折り返した。

 後半に入り、我慢の時間が続いた。選手交代後で連係が乱れ、守備のスイッチや攻撃時の判断に遅れが生じる。打開しようとしたプレーが強引なタフショットにつながった。特に第3Qは守備がかみ合わず、約5分間無得点の状態が続くなど、勝ち試合ながら煮えきれない内容となった。

 相手が勢い付くタイミングを岸本隆一や古川孝敏の3点弾で断ち切ったが、佐々HCは「2人に頼らざるを得ない状況」と苦笑い。古川がけがで出場できなかったころより「須田侑太郎や津山尚大が一歩、引いている」と奮起を促した。

 リーグ最終盤には他地区の強豪とのカードが残されている。岸本隆一は「チャンピオンシップを狙う上で、もっと内容を突き詰めないといけない。チーム全員で意識して明日も取り組む」と気持ちを切り替えた。