ひとり親高校生のバス通学費補助 沖縄県、4月実施へ


この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦
低所得世帯への通学費補助の議論に関する沖縄県の報告=2017年3月

 沖縄県は2日までに、児童扶養手当を受けている県内のひとり親世帯の高校生を対象に、バス通学費の一部を補助する方針を固めた。県が2016年に実施した高校生調査では、通学費を捻出するのに苦労している生活困窮世帯の実態が浮き彫りになっていた。

 新規事業として18年度当初予算案に約4千万円を盛り込む。生徒によっては回数券や定期券など支払い方法が異なっている状況を踏まえ、補助の割合は今後調整する。対象は700人ほどを見込んでいる。

 広域から生徒が集まる高校では、生活困窮世帯の生徒らから通学に苦労するとの声が上がっている。県の高校生調査によると、アルバイトをして通学費を捻出する生徒もいた。ひとり親世帯では、家族による送迎が難しいケースもあると指摘される。

 通学費の補助を巡っては、翁長雄志知事が会長を務める「沖縄子どもの未来県民会議」が、沖縄都市モノレールと協定を締結。生活困窮世帯の高校生らを対象に、17年4月からモノレールの通学費を軽減する措置を行っている。