相撲対決、生徒に軍配 3年部員が教員と力勝負 卒業6人送り出す 伊江中


この記事を書いた人 大森 茂夫
相撲対決した教員ら(後列)と相撲部の生徒たち(前列)

 【伊江】伊江中学校(宮里嘉昌校長)の相撲部員7人は1月22日、同校体育館下の相撲場で男性教員らと相撲対決を行った。3月に卒業する3年生6人の送別相撲を兼ね、教員ら5人がまわしを締めて対決に挑み、真剣勝負を見せた。教員に勝った生徒は満面の笑みを見せ、団体戦は4対3で生徒に軍配が上がった。

 対決は同校相撲部出身で外部コーチを務める玉城慎悟さん(34)の企画で恒例となっている。部員らは四股やすり足など準備体操で体をほぐし、教員らはまわし姿で土俵に上がった。

互いにまわしを締め、生徒と真剣勝負に挑む教員ら=1月22日、伊江中学校

 取組は団体戦と部員が教員を指名して対決する個人戦で行われた。土俵では教員と生徒の垣根は一切なく、長いにらみ合いが続く。体と体がぶつかり合う音が響き、土俵際の攻め合いや両者一歩も引かず物言いがついた取組もあった。生徒の保護者や他の教員らも駆け付けて声援を送り、一戦ごとに白熱した展開を繰り広げた。

 相撲部は1月13日に行われた国頭地区中学校新人相撲大会で団体2連覇を成し遂げた。部員の下門悠理さん(3年)は過去に全国や九州大会にも出場した。

 同部主将の蔵下慎之助さん(3年)は「先生たちは強かったけどいい思い出になった。後輩の部員は少ないが相撲部の活躍を期待している」とエールを送った。

 顧問を務めた屋冨祖綾乃教諭は「6人は相撲で得た経験を高校生活や今後の人生に生かしてほしい」とはなむけの言葉を送った。(金城幸人通信員)