宮古島市が初日首位 沖縄本島一周駅伝


この記事を書いた人 大森 茂夫

 県知事杯第41回沖縄一周市郡対抗駅伝競走大会(主催・沖縄陸上競技協会、共催・県、ラジオ沖縄、沖縄テレビ放送、琉球新報社、特別協賛・沖縄電力、JAおきなわ、協力・第一交通産業、アイサム、県ランナーズクラブ連合会)は3日に開幕した。那覇市の奥武山公園から国頭村役場までの往路16区間(158・9キロ)で第1日が争われ、宮古島市が9時間26分13秒で首位に立った。同大会は14市郡が出場し、4日までの2日間で覇を競う。

 2位は島尻郡で9時間26分26秒、3位は国頭郡で9時間27分40秒、4位は名護市で9時間33分50秒。第1日は南部路を回り、東海岸を一路北上して国頭村役場にゴールした。第2日の復路は国頭村役場を午前7時に出発し、国道58号を南下し、奥武山公園までの14区間(127・7キロ)で争う。

◇宮古島市、最終盤に逆転劇 次世代活躍、厚い選手層

16区、追い上げから一時トップに立つ宮古島市の上地洋一(右)=3日午後、国頭村半地(中川大祐撮影)

 次世代育成を掲げる宮古島市が、前半から追い続けた総合記録トップの島尻郡をレース最終盤で捉え、13秒差で初日の首位を奪った。「若手とベテランの両者をうまく融合させる展開ができた」(友利勝次コーチ)。若手の積極起用とベテラン・與那嶺恭兵の配置など、戦略の妙と選手層の厚さで往路を制した。

 1区の北山高駅伝部の源河夢叶が5位で戻った後は、5区を終えて7位。初日最長の6区(15・2キロ)は與那嶺が担って4位に浮上した。首位の島尻郡と6分41秒差からたすきを受けた7区の宮古高2年・垣花海斗と8区の日本薬科大(埼玉)3年・香村大貴が続けて区間賞を獲得する力走ぶり。トップの島尻郡との差を3分16秒に縮め、前半2位でゴールした。

 後半は序盤から先頭に立った八重山郡の独壇場となる中、その背後で中高生や大学生が粘った。2区間で2位、3区間で3位を獲得し、総合首位への足固めをつくった。

 総合タイムトップの島尻との差を15区でエースの沖国大4年・伊佐孝明までにじわじわと詰め、最後は13秒差でかわした。

 薬科大として初の箱根駅伝出場を目指す日本薬科大の香村は4日、第1走の17区を走る。地元・久松の先輩である與那嶺がこれまで支えてきた。「(主にエースが担う)区間を任される責任感やプレッシャーを感じる」

 強豪ぞろいの大事な最終日のスタート、「総合優勝へ、流れは自分次第になる」と宮古島市4年ぶりの頂点を懸けて出走する。(石井恭子)