障がい者、農業参加 農福シンポ 作業所が事例報告


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障がい者の農業参加について講演や事例発表があった「農福連携推進沖縄ブロックシンポジウム」=1日、那覇市の那覇第2地方合同庁舎

 農業の現場を障がい者の職業訓練や雇用の場として活用する「農福連携推進沖縄ブロックシンポジウム」が1日、那覇市の那覇第2地方合同庁舎で開かれた。福祉作業所による農業実践についてNハウス(中城村)、ソルファコミュニティ(北中城村)が県内の取り組み事例を発表した。

 基調講演では農林水産政策研究所の吉田行郷企画広報室長が現状と課題を解説し、2009年の農地法改正を契機に、社会福祉法人の農業参入が全国的に進んでいることを説明した。

 土と触れることによるストレス発散効果やリハビリテーション効果などを挙げた吉田室長は「福祉側だけでなく、担い手が高齢化する農業サイドにも連携の必要性がある。作業を切り分けてそれぞれの得意な仕事を見つけられるのが農業の良いところだ」と述べ、障がい者の農作業参加はチームとしての対応が欠かせないと紹介した。