沖縄県国頭村安田の集落近くで14日午後5時45分ごろ、米海兵隊輸送機MV22オスプレイが空中給油を受ける様子が確認された。オスプレイへの空中給油は、2016年12月に名護市安部でのオスプレイ墜落事故の原因となった訓練で、専門家からは難易度が高く危険性の高さが指摘されている。
8日には、米軍普天間飛行場所属のオスプレイが機体の一部を落下させる事故が発生して県が同型機の飛行停止を求める中、民間地の近くで空中給油訓練が行われていたことに県民からは批判と不安の声が上がっている。
空中給油は、安田集落内の交番から海側方向で確認された。給油していた場所が陸地上空か海上かは不明だが、安田集落上空や近接する海上には米軍の訓練空域は設定されていない。
訓練を目撃し写真を撮影したチョウ類研究者の宮城秋乃さんは「給油ホースとオスプレイが連結した状態だったのか、連結に向け伸びている途中だったのかははっきりは見えなかった。前を飛んでいる機体(給油機)から後ろを飛ぶオスプレイに、ひものようなものが伸びていた」と当時の様子を語った。
在沖米海兵隊に同訓練について問い合わせているが、15日午後11時半現在で回答はない。
16年12月の墜落事故は、訓練空域ではない与論島沖で実施した空中給油時に、給油ホース口とオスプレイのプロペラが接触したことで発生した。米国カリフォルニア州でも15年に同様の接触事故が起きている。