科学力に畏敬の念 宇宙飛行士の大西さん講演


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大西卓哉さん

 【恩納】宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙飛行士、大西卓哉さんが17日、沖縄県の恩納村ふれあい体験学習センターで講演し、宇宙ステーションでの経験を話した。沖縄宇宙通信所開設50周年記念行事の一環。大西さんは2016年7~10月、国際宇宙ステーションに滞在し、創薬や老化の解明に関わる実験を実施した。

 講演では宇宙センターでの生活や宇宙ステーションから見た景色などを紹介した。大西さんは地球から大気圏を通過し、宇宙に浮かぶ宇宙ステーションを宇宙船の窓から見つけた時の衝撃を今でも忘れないと言い、「漆黒の宇宙の中にこんな大きな研究施設を作り上げた人間の科学力に対する畏敬の念を抱いた」とした。

 講演後、大西さんは取材陣に「これまで自分を成長させてくれたことは苦手なことや嫌いなことを頑張った経験だった」と強調した。

 続けて「好きなことだけではなくて、嫌いなことや苦手なことを頑張った経験がいつか自分がやりたいことをやるときの助けになる。そのことを沖縄の子どもたちに伝えたい」と話し、さまざまなことに挑戦する大切さを強調した。