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学び実践、急病の韓国人男児救う 看護学科の2学生

外国人観光客の急病人搬送を手助けし、家族から受け取った感謝のメールを喜ぶ仲村由衣さん(左)と國吉愛加さん=6日、名護市の名桜大学

 【名護】沖縄県名護市の名桜大学看護学科の学生2人がこのほど、大学近くで急病となった外国人観光客の男児の応急措置や搬送の手助けをした。男児は無事に帰国し、2人に家族から感謝の電子メールが届いた。男児の手当てをしたのは、看護学科2年の國吉愛加さん(21)と仲村由衣さん(21)。2人は「学んだことを役立てることができ良かった」と喜んでいる。

 名桜大の山里勝己学長は「的確な判断だった」と2人の行動を高く評価しており、近く2人を学長表彰する考えだ。

 2人は1月5日、大学を出て通りかかった県道沿い駐車場で、車の中に慌てた様子の家族がいるのを見掛けた。心臓マッサージをしているようだったが「パニック状態」になっていたという。

 気になった2人は「自分たちは看護学生です」と声を掛けた。家族は韓国から来た観光客。心臓マッサージを受けていたのは3歳の男児で、意識がもうろうとしているようだった。

 脈や呼吸などを確認した2人は、心臓マッサージは必要ないと判断して家族に伝えた。さらにアレルギーがないか、大きな病気をしたことがないかなどを英語で聞き取り、駆け付けた救急隊員に伝えたほか、通訳もした。

 パニック状態の家族を落ち着かせようと、一緒に男児の名前を呼び掛け、家族を病院まで車で先導して案内した。男児は熱発によるけいれんを起こしていたが、大事には至らなかったという。

 その約1週間後、家族から「男の子は病院で手当てを受けた後、旅行を楽しみ、無事に韓国に帰ることができました。あなたたちのおかげです」と感謝のメールが届いた。消防署長からも感謝を伝える電話があった。

 仲村さんは国際保健の分野に関心があり、将来は青年海外協力隊に参加したいという。「こんな身近に国際保健の場があるんだなと思った。感謝されてうれしかった」と笑顔を見せた。

 将来は救急医療の分野で働きたいという國吉さんは「最初は緊張したが、男の子にできる限り声を掛けるようにした。貴重な経験になった。役立てて良かった」と喜んだ。

 山里学長は「勇気を持って行動してくれた。大学として誇らしい」と話した。