翁長沖縄県知事「はらわた煮えくり返る」 米軍F15部品落下


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 米軍嘉手納基地所属のF15戦闘機から飛行中に重さ1・4キロのアンテナのような部品が落下した問題を受け翁長雄志知事は7日午前、沖縄県庁で会見し「はらわたが煮えくり返るような気持ちだ。(事故が頻発し、改善を求めてきた)今までの経緯がなかったかのごときもので、たがが緩んでいると言わざるを得ない」と厳しく批判した。

 県は今回の落下事故について、米軍から日本政府への報告に6日以上を要したほか、県から問い合わせをするまで、国からも事故発生の連絡がなかったとし「極めて遺憾」と述べた。米軍航空機の全機総点検の実施ほか、事故発生時の連絡通報体制について県も交えて早急に検証、改善するよう求めた。

 辺野古新基地建設予定地で沖縄防衛局が実施した地質調査の報告書に、基地予定地近くに走る断層に活断層の疑いがあることが記され、海底地質についても軟弱性が指摘されていることについて「事実関係をはっきりさせないといけない。ただ、多くの方が危惧しているので、(活断層の存在などが)事実となれば大きな問題になると思う」と語った。

 外務省の秋葉剛男事務次官が2009年の駐米公使時代に、沖縄への核兵器貯蔵施設建設について米議会の調査委員会から見解を問われ「説得力のある提案」と述べたとされる問題について「沖縄での核ミサイル誤射や沖縄返還密約などがあった。これまでの経緯を考えると沖縄に核が持ち込まれる危険性の可能性はあると思う」と述べた。