学校敷地に40キロ物資落下 米陸軍ヘリ、ハワイで訓練中


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 桑原 晶子
学校に物資を落下させたUH60ヘリの同型機=2017年7月、嘉手納基地

 米ハワイ州オアフ島東部のワイマナロ小中学校の敷地内に8日、米陸軍のUH60ブラックホークヘリコプターがパラシュートの付いた約40キロの物資を誤って落下させた。けが人はなかった。地元メディアなどが伝えた。

 報道によると、第25歩兵部隊がパラシュート付き物資を海兵隊ベローズ訓練施設内に落下させる訓練中だったが、目標から約180メートル離れた学校敷地に落ちた。物資は食料品などで危険物は入っていなかったという。警察が回収し、陸軍に戻した。

 地元テレビ局KHON2は、パラシュートが開いて落ちてくる様子の提供映像を放映した。学校関係者によると、事故が起きたのは午後0時15分ごろの休憩時間だったため、多くの生徒が外に出ていた。目撃者情報では、パラシュートが落ちた場所に駆け寄ろうとする子どももいた。

 保護者や近隣住民は「もし、武器などの危険物だった可能性を考えると心配だ」「風の強い日が続いている中、なぜ訓練を行ったのか」と指摘した。

 同校は保護者向けの手紙で事故について知らせ、カウンセリングが必要な児童生徒がいる場合は学校に連絡するよう呼び掛けた。

 陸軍広報は、同様の訓練は年1回程度行っており、気象条件を含め原因を調査し、再発防止に努めると説明している。