翁長知事「現実的な代替案を追求」 辺野古新基地反対訴えで訪米へ


この記事を書いた人 志良堂 仁
辺野古新基地建設問題解決のため4度目の訪米へ向かう前に、記者団の取材に応じる翁長雄志知事=11日午前11時すぎ、那覇空港

 翁長雄志知事は11日、名護市辺野古への新基地建設反対などを訴えるため4度目の訪米に出発した。元米政府高官との面談やワシントンDCでのシンポジウムを予定している。知事は出発前、那覇空港で記者団の取材に応じ「現実的な代替案を追求することが重要だ。ワシントンでのシンポジウムに登壇する識者は、過去に辺野古以外の案などに言及している。良い形で代替案が出てくることを期待している」と述べた。県は訪米を踏まえ今後、県内移設によらない代替案の模索など「辺野古唯一」を打開する方策の検討につなげたい考えだ。

 知事は「前知事が(埋め立てを)承認してそのまま進めていた場合と比べると、辺野古の工事は現時点で(予定より)3年遅れている。順調に進んでいるように見えてもそうではないということも米側に説明したい」と述べ、日米両政府が県内移設にこだわる限り、普天間飛行場の危険性除去、閉鎖・返還問題は時間がかかることも伝える考えだ。

 ワシントンでのシンポジウムにはマイク・モチヅキ米ジョージワシントン大教授やウィリアム・ペリー元国防長官らが登壇する。【琉球新報電子版】