「認知症 優しく声掛けを」 牧港学童クラブ 対応学び 演劇披露も


社会
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 【浦添】浦添市の牧港学童クラブは23日、市牧港の牧港児童センター2階の同学童クラブで小学生向け認知症サポーター講座を開いた。学童に通う約50人の児童が参加し、認知症の人を見掛けたら優しく声を掛けるなどの対応方法を学んだ。認知症の人を地域で見守る態勢づくりに、児童らにも協力してもらうことが目的。社会医療法人仁愛会の地域包括支援センター「みなとん」の職員3人が、認知症は高齢者だけでなく若い人でもかかることのある脳の病気であることや、記憶障害が出ることなど認知症の特徴を説明した。

認知症の人への対応を演劇や歌で披露する牧港学童クラブの児童ら=23日、浦添市牧港の同学童クラブ

 児童らも認知症をテーマにした演劇を披露し、困っている認知症の人に対する対応策などについて理解を深めた。

 講師の知名定哲(さだあき)さんは「認知症の人は過去のことは覚えていて、できることがある。道に迷っている認知症の人に優しく声を掛けて、案内してあげると本人も家族もうれしい」と述べ、協力を呼び掛けた。

 また、食べられない物を食べようとしたり、暴言を吐いてしまうなど認知症の症状について説明。知名さんは「心の状態や、頭が混乱することで出てくる症状があるが、周囲の手助けや配慮でよくなることもある」と語り掛けた。

 劇を通じて認知症への理解を深めてもらおうと取り組みを発案した牧港小学校5年の金城乃亜さん(11)は「認知症の人を見掛けたら、見過ごさずに声を掛けてあげたい。怒らず、急がせず、優しく対応したい」と話した。牧港学童クラブの主任指導員、小島美恵子さんは「困っているお年寄りを助けてあげる、声を掛けてあげられる人になってほしい」と呼び掛けた。