宮島小学校が閉校式 47年の歴史に幕 宮古島市


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宮島小学校の校歌を歌う元在校生ら=25日、宮古島市の同校体育館

 【宮古島】在校生の転校で廃校となった宮古島市立宮島小学校の閉校式が25日、同校で開催された。元在校生や同小を卒業した地域の住民ら約150人が参加した。登壇者らが学校への思いをそれぞれ語り、名残を惜しんだ。学校旗が市教育委員会へ返還され、47年の歴史に幕が降ろされた。

 宮島小は1959年に平良教育区立狩俣小学校宮島分校として誕生し、71年に宮島小として開校した。当初は135人の児童がいたが、児童数は減り続け2016年度末の時点では6人となった。そのうち6年生3人が17年3月に卒業したため、在校生3人は狩俣小に全員が転校した。17年度からは休校状態になり、昨年12月の市議会で廃校が決まった。17年度の休校までに403人が卒業した。

 1年生の時に同校に通った狩俣小2年の新垣楓華さん(8)は「私は宮島小が大好き。いいことがいっぱいあった。このことを狩俣小の友達にも教えたい。宮島小のことを忘れないで頑張りたい」と話した。

 島尻自治会の宮良保会長は、分校開校当初は運動場などの施設整備に住民総出で手伝ったことを回想した。その上で「完成の日を見た時の達成感は何事にも代え難い格別な喜びだった。本校跡地が憩いの場、心のよりどころとなるよう願う」と述べた。

 跡利用については、地域住民から校舎を福祉事業所として再利用したいとの申し出があるという。