ICタグで児童見守り 豊見城小 登下校、保護者に通知


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
ツイタもんのICタグを付けたランドセルを背負う豊見城小学校5年の瀬長慎之介君(左)と松岡虎輝君=3日、豊見城小学校

 【豊見城】沖縄県豊見城市立豊見城小学校(與那嶺靖校長)は9日から、ICタグで児童の登下校状況を記録し、保護者に通知する学校防犯システム「ツイタもん」を導入する。南部地域では初めて。児童が、いつ誰と一緒に下校したか、学校や保護者が把握できるもので、児童たちが犯罪に巻き込まれることを防ぐほか、保護者の安心につなげる狙いがある。

 児童のランドセルにICタグを付け、門に設置したセンサーで登下校時間を記録する。防犯カメラで、登下校の様子が確認できる。タグは希望者に無償貸与され、有料で保護者のメールアドレスに児童の登下校を通知することもできる。

 ツイタもんは、2001年に大阪教育大付属池田小学校で起きた児童殺傷事件を機に、大阪府のNPO法人が開発した。導入校は全国で350校以上。県内では豊見城小を含めて19校が導入、または導入予定だ。

 昨年、市教育委員会が各学校に案内したが、保護者同意が必要なため一斉導入は見送った。全校児童574人の豊見城小学校では、保護者の同意を受けた児童78人が利用を開始する。

 同校PTA副会長の瀬長正さん(42)は「共働きなので夜が遅く、子どもが帰っているかいつも心配だった。ツイタもんがあれば安心につながる」と語った。