クバ笠を巣に 国頭・奥で子育て ホントウアカヒゲ


社会
この記事を書いた人 大森 茂夫
(上)ヒナのもとへ慌ただしく行き来する親鳥=6日(下)エサを運ぶ親鳥を待つアカヒゲのヒナ=4日、国頭村奥(柴田憲二さん提供)

 【国頭】沖縄県国頭村奥の宿泊施設「空の間 INDIGO」の台所につるしていたクバ笠に、ホントウアカヒゲが巣を作り子育てに奮闘している。6日、アカヒゲのつがいが幼虫などの餌をクバ笠(がさ)の中の巣に運び、子育てする姿が見られた。

 雄と雌が交互に巣穴を行き来し、懸命に新たな命を育んでいた。時折、餌をねだるヒナの「チチチチ」という鳴き声が響いた。

 施設を運営する柴田望さん(38)によると、3月上旬から草をクバ笠の中に運び始め、3月末にはヒナの鳴き声が聞こえてきたという。「斜めにつるしてあるクバ笠の中に作ったのはびっくりした。たまに台所に落ちたご飯を拾いに来る。安心して台所で子育てしてほしい」と笑顔を見せた。