はしか新たに5人 計31人 県、観光客に注意喚起へ


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 沖縄県地域保健課は7日、新たに男女5人の麻疹(はしか)感染を確認したと発表した。県内で4年ぶりの患者が3月下旬に判明して以来、患者数は計31人になった。感染が広がっていることから、県は今後、国内外の観光客に対する啓発文書を観光施設などに置き、注意を呼び掛けていく。

 新たに確認された5人は、10~40代の男女で、名護市が4人、那覇市が1人。保健所が感染ルートや行動歴を調査している。

 これまで判明した31人のうち、最初に感染が確認された台湾の男性を除く30人が県内在住。最も患者が多い市は那覇市で13人、次いで名護市で6人、宜野湾市2人、浦添市、うるま市、南城市、糸満市、石垣市は各1人。

 その他は町村部で、県は詳しい自治体名を明らかにしていない。

 観光客への対策にも乗り出した。県は現在、国内外の観光客に向けてはしかに注意するよう呼び掛ける文書の作成を進めている。完成次第、ホテルや観光施設に配布する。

 県保健医療部の糸数公保健衛生統括監は「はしかは潜伏期間が長いので、住んでいる地域に戻ってから発症する可能性がある」と話し、沖縄を訪れた人たちへ広く注意喚起していく必要性を強調した。