【ワシントン=座波幸代本紙特派員】米軍機の墜落事故が相次ぐ中、米南部ケンタッキー州のフォート・キャンベル陸軍航空基地で6日午後9時50分(現地時間)、米陸軍のAH64E戦闘ヘリコプターが訓練中に墜落し、2人が死亡した。同基地が7日明らかにした。米軍機の訓練中の墜落事故は3日以降、4日間で4件、死者数7人に上っている。米下院軍事委員会のマック・ソーンベリー委員長(共和)は「米軍の即応態勢は危機的な状況にある」と警鐘を鳴らした。

 死亡した兵士は同基地の陸軍第101空挺師団所属。同基地によると、死亡した2人以外にけが人などはいない。事故原因は現在、調査中。

 米メディアは訓練中の事故で死者が相次ぐ異常な状況を一斉に報じている。米軍機の老朽化やオバマ前政権時の国防予算削減が機材不足や整備に深刻な影響を与えているという指摘が以前からある。米FOXニュースは2018会計年度の国防予算は7千億ドルを計上しており、航空機の修理や操縦士の訓練に役立つはずだと指摘している。

 米下院軍事委のソーンベリー委員長はCNNの取材に対し、米連邦議会が即応態勢回復のために国防予算の大幅な増額を承認したことを説明し「国防総省にとって、米軍機の安全確保とパイロットが必要な訓練を受けることほど優先度の高いものはない」と強調した。

 一方、米国防総省のマッケンジー統合参謀本部事務局長(中将)は5日の定例会見で、相次ぐ墜落事故について「現時点では事故の連鎖や危機と言うことは否定する」と述べていた。一方、短期間で事故が続いた現状は「正常ではない」とも説明し、各事故を精査し、関連性があったかについても今後調査する方針を示している。

 米軍機を巡っては、今月に入り、カリフォルニア州で海兵隊の大型輸送ヘリCH53Eが3日に墜落し、乗員4人が死亡。アフリカ東部のジブチで海兵隊のAV8Bハリアー戦闘攻撃機が墜落、CH53Eが着陸の際に機体を損傷する事故も起きた。4日には、ネバダ州で空軍のF16戦闘機が墜落し、操縦士1人が死亡した。

 3月14日には、米フロリダ州で米海軍のFA18戦闘攻撃機が墜落し、操縦士ら2人が死亡。翌15日にはイラク西部でHH60ヘリコプターが墜落し、米空軍の兵士7人が死亡している。