防げ 危険な道路落下物 タイヤに脚立、一斗缶も 沖縄自動車道


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タイヤや脚立、一斗缶など沖縄自動車道で回収された落下物=12日、西原町の西原JCT

 【西原】タイヤや脚立、ビールケース、一斗缶など沖縄自動車道での落下物が後を絶たない。県外では落下物が原因で死亡事故も発生していることから、走行中の部品落下などを防ごうと、県警交通機動隊、西日本高速道路九州支社沖縄高速道路事務所、西日本高速道路総合サービス沖縄が12日、西原町の西原JCT駐車場で合同検問を実施した。走行中に搭載物や部品などを落とさないよう注意を促したほか、道路上の落下物に乗り上げないよう呼び掛けた。

 県警によると、沖縄自動車道の落下物発生件数は2016年度が約2千件、17年度が3千件で、1日当た5~8件程度発生しており、県警などは16年度から注意を呼び掛けるため検問を実施してきた。

高速道路上の落下物による事故を防止するため合同検問を実施する県警職員ら=同駐車場

 県外では昨年10月に岡山県の中国自動車で、大型トレーラーが路上に落ちていたタイヤに乗り上げて横転し、親子2人が巻き込まれて死亡する事故が発生した。県警交通機動隊によると、沖縄自動車道でも落下物に起因する事故が16年は37件、17年は23件、18年は3月末現在で19件発生している。いずれも物損事故だが「重大な人身事故につながる恐れがある」(同隊)として警戒を強めている。

 12日の合同検問では貨物車35台を西原JCTの駐車場に誘導し、積載している貨物の固定状況などについて調べた。積載した資材が大幅に車外に飛び出していたり、しっかり固定されていなかったりしていた貨物車もあり、交通機動隊員らが12台に対して口頭で指導した。

 検問を受けた糸満市の建設業、玉城勇樹さん(27)は「積載している資材を落とさないようしっかり固定し、落下物にも気を付けて運転したい」と話した。