粟国路線 撤退も 第一航空、補助見通せず


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 【粟国】4月1日から那覇―粟国路線を運休している第一航空(大阪府、木田準一社長)が、今月27日までに運航再開に向けためどが立たない場合、沖縄事務所を閉鎖し、同路線を廃止する方針であることが分かった。同社の澤田隆夫沖縄事業本部長が13日、本紙取材に対し明らかにした。27日までは調整を続け、県と村に運航赤字分の補助について再考を求めていく考えだ。

 第一航空の西川昌伸会長が11日、沖縄事務所の全社員約40人に対し、事務所閉鎖の可能性も含めた今後の方針について説明した。澤田本部長は取材に「コスト削減の方策を探りながら、補助について県や村と調整を続けたい」と話した。

 一方、県と村は「過大な補助は難しい」との立場を崩しておらず、補助金を巡る調整は難航している。

 同路線は2015年8月の着陸失敗事故以来、運休していた。昨年12月の県離島航空路線確保維持協議会で18年1~3月分の赤字見込み額約1億700万円は補助対象と認められ、1月に約2年5カ月ぶりに運航を再開した。

 しかし、18年度赤字見込み額約2億6千万円は過大とされ補助が認められず、同社は補助なしでの運航が厳しいとして再運休している。(半嶺わかな)