認知症、地域で支援 カフェで交流、予防 北谷町栄口


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プロの技術による化粧を体験する参加者ら=10日、北谷町の栄口団地内集会所

 【北谷】沖縄県北谷町の栄口区自治会は認知症カフェ「えぐち家(やー)」を2月から毎月第2・4火曜日に栄口団地集会所で開いている。カフェでは歌や体操、脳トレなどを実施し、認知症予防を図っている。認知症に悩む当事者や家族が気軽に相談しやすいような雰囲気で、島袋艶子自治会長は「地域で支え合う場としたい」と語った。

 栄口区自治会は昨年7月末、行方不明になった認知症患者の捜索訓練を実施するなど認知症患者を支える取り組みを積極的に行っている。認知症について正しく学び、気軽に相談できる場づくりを目的にカフェを開催、相談しに来た人に町福祉課の専門員や介護サービスの紹介をするなど仲介の役割も担っている。また、栄口団地内で開催することで、団地と周辺地域の住民の新たな親睦の場にもなっている。

 10日にはメーク術を学ぶ「美容教室」が開かれ、高齢者ら約20人が参加した。ビューティーアドバイザーが参加者にメークを施しながら、アドバイスをした。参加者らは「若返った!」「あんち、かわいい~」と瞳を輝かせた。メークの順番を待つ間は、「ちゃーがんじゅう体操」や歌で盛り上がった。

 オープン時から通う仲村シゲ子さん(88)は「みんなでゆんたくするのが楽しい。新しい友達もできた」と話した。