キングス連勝ならず A東京に61―75 Bリーグ第57戦


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アルバルク東京―キングス 第4Q、シュートを決める古川孝敏(右)=29日、沖縄市体育館

 プロバスケボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区1位42勝14敗)は29日、沖縄市体育館でアルバルク東京(東地区2位、40勝16敗)と今季第57戦を行い、61―75で破れた。28日の敗戦から修正してきた東京に対し、キングスは序盤からハードに戦ったが、東京のスピードある展開力に押され始め26―34で後半へ。第3クオーター(Q)は田代直希や岸本隆一の3点弾などで2点差まで追い詰めるもターンオーバーが相次いで好機を逃し、そのまま振り切られてしまった。次戦は5月2日、沖縄市体育館で大阪エヴェッサと対戦する。

A東京 41勝16敗
75―61(15―15,19―11,19―22,22―13)
キングス 42勝15敗

 【評】28日の敗戦からさらに運動量を上げた東京の守備に、キングスは強みの3点弾を抑えられた。攻撃では第2Qでタフ気味なシュートが目立ち始めると点差が徐々に開いた。後半から3点弾の決定力が上がり僅差まで追いついたが、攻め急いだ場面でミスが相次ぎ、逆転の好機を逃した。

◆好機つかめず

 佐々宜央HC(キングス)の話 相手が激しくやる中で前半はトントンで行けたが、第3Qに来た波に乗れず、ミスが続いた。全体の試合ではチャンスがあったが、好機をつかみ切れなかった。ビハインドで入る展開では波をつかまないと勝てない。そこは反省して、チャンピオンシップに向かっていくだけだ。

◆ハードに戦った

 ルカ・パヴィチェヴィッチHC(東京)の話 28日の敗戦から選手が気持ちを高ぶらせ、40分間フルに、ハードに戦ってくれた。反省としていた第1Qの入りもしっかり守備を引き締め、攻撃もゴール付近のイージーバスケ、レイアップを決めることができた。

◆強豪と善戦、手応えも

 28日に初勝利を挙げたアルバルク東京に対し、キングスは2連勝とはいかなかった。キングスは29日に善戦したものの、後半のミスで攻撃の機会を逃した。それでも21、22日のシーホース三河戦に続き、チャンピオンシップ(CS)出場を決めている強豪相手の2連戦は、先勝から1勝1敗と引けを取らなかった。主将の岸本隆一は「手応えと危機感の半々だが以前より成長し、上のステージに来た手応えはある」と語った。

 雪辱に燃えるエナジー全開の東京に対し、キングスは第1Qは互角のプレーを演じたが、第2Qはシュートがなかなか決まらない。26―34で折り返した第3Qは点差を詰めて波に乗りかけたが、攻め急いだ感のある攻撃でトラベリングやパスミスが相次ぐ。ターンオーバー数はアイラ・ブラウンが6、ハッサン・マーティンが5と、スコアラーが珍しく調子を落とした。

 強みの守備ではしぶとさを貫いたが、突破力のある東京にファウルが相次ぎ、フリースローやバスケットカウントなどで21失点。接戦の内容だったがミスやファウルで惜敗した。

 連勝を逃したがファンを熱くさせた試合に、古川孝敏は「しっかり戦える自信はついてきた。相手につけ込まれる小さなミスをどれだけ減らせるか。まだまだ良しあしあるが自信をもってやるだけ」と語った。(嘉陽拓也)