国を超えて 獅子舞乱舞 フエ最終公演 八重瀬芸能団


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ベトナムの獅子舞「大儀堂」と一緒に舞台に上がり華やかに締めくくる県八重瀬伝統獅子舞芸能団=29日夜、フエ市の王宮前ステージ

 【ベトナム・フエで金城実倫】ベトナムの国際芸術祭「フエ・フェスティバル2018」に参加している県八重瀬伝統獅子舞芸能団(神谷武史団長)は4月29日夜、フエ市の王宮前の舞台で最終公演を行った。会場には多くの観客が詰め掛け、沿道にバイクを止めて見入る人たちの姿もあった。 

 ステージでは獅子舞や棒術、志多伯の汗水節など、力強い妙技を見せ、地謡のメンバーが「花」や「島唄」「赤田首里殿内」など、沖縄の歌を披露した。ベトナムの獅子舞団体「大儀堂」による獅子舞のパフォーマンスもあり、最後は一緒に舞台へ上がり華やかに締めくくった。
 息子やいとこと一緒に会場を訪れたフエ市在住のグエン・ティー・キム・オアンさん(30)は「沖縄の獅子舞はとても芸術的で美しい。棒術も迫力があって素晴らしかった」と笑顔で話した。
 芸能団のメンバーで志多伯獅子舞棒術保存会の知念誠一さん(古武術)は「ベトナムや世界各国の人々の前でわれわれの芸能を披露できてとても誇りに感じた。帰って地元の子どもたちに公演の様子を伝えたい」と汗を拭いながら語った。芸能団は1日に帰国する。