長嶺(女子)6度目頂点 全沖縄中学バレー


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落ち着いてスパイクを決める長嶺の宜保あいる=30日午後、西原町の西原町民体育館(中川大祐撮影)

 バレーボールの第58回全沖縄中学校選手権大会の最終日が30日、西原町民体育館で行われた。男女の決勝が行われ、女子は長嶺が8年ぶり6回目、男子は緑風久志が初めて頂点に立った。女子の長嶺と石嶺の決勝は、長嶺が安定した試合運びで25―15で第1セットを先取するも、石嶺の息の合ったコンビバレーで続くセットを23―25で落とす。最終セットはサーブで相手を翻弄(ほんろう)し、勢いづいた長嶺が25―9で石嶺との接戦を制した。男子は緑風久志が与勝に25―23、25―15で圧倒し、優勝を果たした。本大会でベスト4以上のチームは、今年度の中学総体へのシード権を獲得した。

◆宜保、サーブで翻弄

 女子長嶺と石嶺の決勝は最終セットまでもつれ込んだ。エースの宜保あいるなどのサーブで長嶺は相手守備を崩し、クイックなどのコンビプレーがさえて接戦を制した。4月から指揮をとる大城吉明監督は、10年前に長嶺が3連覇したときの監督だ。古巣での勝利に「前任の監督のおかげ。チームみんなで勝てた」とひかえめに喜んだ。

 第1セットを大差で先取したが、「余裕をかましてしまった」(宮城真歩主将)第2セットは相手の粘り強い守備や息の合ったクイックに対応できずに落とした。その反省から「相手センターに1人つき、両サイドの2人が1歩下がることで、クイックを警戒しようと話し合った」と選手同士で戦略を立てて臨んだ。

 戦略は奏功し、徐々に守備から攻撃のリズムをつくった。左から宜保や具志堅心結、セッターの宮城と長嶺沙耶のクイックも決まり、相手にブロックの的を絞らせなかった。

 さらに、空いたスペースを狙う宜保の正確なサーブが相手を翻弄(ほんろう)。サーブ権をキープしたままマッチポイントまで13連続得点と大きく貢献し、16点の大差をつけて勝利した。

 宜保は、春季高校野球を初制覇したKBC未来のエース投手・宜保翔の妹だ。「翔には負けん、という気持ちで頑張ってきた。次は県総体でも活躍したい」と闘志を燃やす。(喜屋武研伍)