黒糖、2年連続9000トン超  17・18年期 気象条件に恵まれる


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 沖縄県黒砂糖工業会(黒工会)は8日までに、県内8離島の2017/18年期の黒糖生産量(速報値、産糖量)をまとめた。産糖量は前期比5・9%減の9070トンとなったものの、7年ぶりに9千トンを超えた前期の9645トンに続き、2年連続で9千トン超の豊作だった。黒工会は「8千トンを平均とみており、9千トンはかなりの豊作になる」と話し、消費拡大の取り組みを強化する方針だ。

 今期は黒糖(含蜜糖)の原料となるサトウキビで、一定の作付面積を確保できていることに加え、台風被害が少ないなど気象条件に恵まれた。8離島のサトウキビ生産量は前期とほぼ同量の7万140トンだった。原料に対する製糖量の比率を示す歩留まりは同5・7%減少し、産糖量の減少につながった。

 工場別では、多良間島で黒糖を製造する宮古製糖が同10・1%減の3541トン、波照間製糖は同5・4%減の1868トンだった。西表糖業は面積と10アール当たり収量が増加し、産糖量は同20・1%増の1365トンだった。

 県含みつ糖対策協議会は「黒糖の日」の5月10日、サンエー那覇メインプレイスでセレモニーを開催し、黒糖の利用拡大を図る。