中古車売買ネットで参加 JU沖縄、取り引き活発化期待


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JUナビリアルの導入を記念したオークション開始を祝う関係者ら=11日、北中城村荻道

 沖縄県中古自動車販売協会(JU沖縄、幸喜洋三会長)は11日の競りから、県外のバイヤーがインターネットを通じて県内の中古車オークションに参加できる「JUナビリアル」を導入した。全国約10万社のバイヤーがオンラインから北中城村の会場で取引される車の競りに参加できる。競り参加者の増加によって成約金額や成約率が高まり、中古車買い取り価格の上昇も期待される。離島の中古車販売会社は沖縄本島の会場まで来なくてもオークションに参加できるようになり、業者の負担軽減にもつながりそうだ。

 JUナビリアルはJUコーポレーション(東京)が提供するシステムで、JU沖縄は約3500万円をかけて導入。JU沖縄が既に導入していたネット入札システムに比べ、リアルタイムで変動する価格に合わせ追加で価格を提示でき、落札の可能性が高まる。県内の業者が中心だったバイヤーの参加が全国に広がる。

 従来は県外市場に運ばれる傾向があった高年式や走行距離が短い好条件の自動車が県内で取引されるようになれば、地元のバイヤーは好条件の車を県内で調達でき、輸送コスト抑制につながる。自動車輸出の活発化も期待できるという。

 ナビリアル導入を記念した11日の競りでは、取引活発化への期待などから、平均に比べて約150台多い457台の車が出品された。275台で取引が成立し、うちナビリアルを通じて43台が販売された。全体の成約率は60%となった。

 JU沖縄の幸喜会長は「県内流通が9割を占めた競りを全国展開で多くのメリットがある。オンラインで見られる車の資料映像の種類を増やし、購買意欲を高めたい」と意気込んだ。