雇い止め条項撤回 沖縄キリ学大 非常勤の就業規則


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 沖縄キリスト教学院大学・短大が本年度施行した非常勤講師対象の就業規則に雇用期間について「通算5年」と上限を設けていたが、外部の指摘を受けて撤回を決めたことが18日までに分かった。問題を指摘した大学等非常勤講師ユニオン沖縄と16日に行った団体交渉で同大が明らかにした。ユニオンの新城知子書記長は「非常勤講師の雇い止めは他大学でも問題になっている。大学間で情報共有してほしい」と求めた。

 同大ではこれまで非常勤講師対象の就業規則がなく、この4月に「期限付教職員就業規則」を設けた。この中で、雇用期間は1年以内で更新は「4回を限度とし通算5年」と定め、本年度以降に採用された非常勤講師は最長5年で雇い止めとなる内容だった。担当者によると「新たに就業規則を作るに当たって経営的な判断からこの条文を入れた」とし、これまでに同様の内容で雇い止めした例はないという。

 ユニオンは以前から同大に非常勤講師の就業規則制定を求めていた。規則が施行された4月、内容を確認して当該条項に気付いた。指摘を受けた同大は「労働法の趣旨に反すると認識を改めた」と説明。今後条文を調整して10月に改正完了する予定だ。