【中国時報】台北本屋街でまた書店閉店 文化の街、姿変える


社会
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 創業以来30年にわたり親しまれてきた金石堂書店の城中店が今年6月に営業を終える。台北の本屋街である重慶南路からまた一つ書店が姿を消すことになった。かつては書籍の香りが漂う文化の街だったが、本屋がいつしか少しずつ観光ホテルなどに姿を変えていった。昔の台北人にとって誇りでもあった街が、文字の行き着く場所ではなく、旅人が休息する場所になってしまい、文化の色も薄れてしまった。

 40年前の重慶南路には100以上もの書店が軒を連ねていたが、今では10軒にも満たない。台北市重慶南路書店街促進会理事長の沈栄裕は「金石堂城中店には歴史的価値がある。もし、そこにレストランやカフェ、ホテルが並んでも書店がなければ、この街から文化が消滅し、社会の進歩もできなくなる」と語った。