校歌探訪 久米島町立大岳小学校


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎

北側に大岳が広がり、教室から東シナ海が一望できる久米島町立大岳小学校。1882年に西銘小として創設され、具志川尋常小などを経て、1946年に大岳小に改称された。
 校歌は、教諭として赴任していた卒業生2人が創立50周年記念で作った。作詞は故宮里正光氏。歌詞に曲を選んだ撰譜は故幸地清康氏。宮里氏の次女の山里敬子さん(83)は「父は当時の皇民化教育の中、子どもでも理解できる歌詞にしようと悩んで作った」と話す。海洋民族の血が流れていることを「海洋の性」で表し、広い視野を持って世界に羽ばたいてほしいという願いが込められている。
 34年に発行された具志川尋常高等小の「創立50周年記念誌」に掲載された校歌は、4番が「皇國(みくに)につくす眞心を 捧げて共にいそしまん」と記されている。戦後、「平和の郷土 建設に-」と平和な世界を願う歌詞に変更された。