座間味村、4日から給水制限


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 【座間味】少雨が続いている沖縄県座間味村は6月4日から夜間の給水制限に踏み切る。5月31日、村が発表した。座間味島には海水淡水化施設、阿嘉島には海水淡水化装置があるが、6月末以降の観光客の急増で水の使用量が増えることを見越し、給水制限を決めた。座間味村の給水制限は2014年1月以来、4年ぶり。

生活、観光へ影響懸念

 【座間味】4年ぶりの給水制限が決まった座間味村では、村民から「いよいよか」と心配の声が上がり始めている。観光業従事者も「給水制限が続けば観光客の受け入れに影響が出かねない」と話し、不安が広がりつつある

 座間味地方の今年1~5月の降水量は、平年の51・6%。ダムの貯水率は下がり続けている。

 座間味島の海水淡水化施設の水生産量は1日約160トン。阿嘉島の海水淡水化装置生産量は1日約120トン。昨年6月の1日の水使用量は座間味で約250~300トン、阿嘉・慶留間で約200トンに上っており、海水淡水化だけでは水の需要に対応できない。村は「海水淡水化施設(装置)はダムの補助的役割を担うものだ。雨が降らないと問題は解決しない」と頭を抱える。

 阿嘉島に住む50代の女性は「あまりにも雨が降らない。制限しても足りるのか」と不安を口にした。座間味島に住む40代の男性も「観光客は年々増えていて、水の使用量も増えている。島民に回す水が足りないとなると、観光客の増加も複雑だ」と困惑していた。

 村観光協会事務局長の谷口洋基(ひろき)さん(47)は「給水制限が続いて食事の提供やトイレの配水などに影響が出ると、観光客の受け入れにも影響が出かねない」と話した。宮里哲村長も「行政にできることは全て手を尽くす。あとは雨が降ることを祈るしかない」と語し、降雨を待ち望んでいた。